2018年

2月

10日

米国公認会計士(U.S. CPA)の登録について

 米国公認会計士試験は、FARAUDREGBECの4科目からなっており、これに全科目合格すると、いわゆる全科目合格者(Successful Candidate)となり、一般的に「米国公認会計士に合格した」というのはこの段階のことを指します。

 この時点では全科目合格者であって、資格を持っているわけではないため、資格として米国公認会計士を活用するためには、この時点から次の段階に進む必要があります。

 全科目合格の次に取得するのが、資格証明書(Certificate)です。基本的に、資格証明書と免許(License)は同時進行で取得することが多いのですが、そうでない場合もあります。

 米国は連邦制の国家であり、登録はそれぞれの州に対して行います。州によっては次の段階である免許を取得する前に、この資格証明書を取得することができることもあります。

 例えば、グアム州(Guam State)には、非活動(Inactive)というステイタスがあり、これは、米国公認会計士としての資格は証明されているが、活動はしていないという状態を指します。ただ、免許登録後に、活動を休止し、非活動のステイタスを選択するという方法もあります。このステイタスは米国公認会計士だけでなく、米国税理士(EA)にも存在します。

 さらに、免許を取得するには、州に免許登録を行う必要がありますが、通常は、資格証明書とともに免許を付与するという州がほとんどです。免許登録するには、一定の要件を通過する必要がありますが、州によっては比較的簡単な要件しか課していないところもあります。

 例えば、免許登録の要件のひとつに「米国での監査経験」を要求している州が多いのですが、ワシントン州(Washington State)は、米国以外の経理やコンサルティングなどの経験でも免許を申請することができ、一般企業の日本人は通常監査経験を積むことができないため、ワシントン州で免許登録を行うことが一般的な流れです。

 通常の手順としては、以下のような流れとなります。

①ワシントン州に対しての学歴審査依頼
②合格実績のTransfer依頼(他州の合格実績をワシントン州へ移転)

AICPA Ethics Exam取り寄せ・答案提出
④ワシントン州指定の倫理試験(Ethics Exam回答

⑤ワシントン州へ免許申請
 また、申請の際には、5年間活動中(Active)の社外の米国公認会計士のサインが必要となります。他州では直属の上司のサインが求められることもあります。

 なお、米国公認会計士試験に合格してから4 年以上経過後の免許申請の場合は、申請直近3年間でワシントン州の要求する継続教育(CPE)を行ったことを証明しなければなりません。

 ワシントン州では申請者に対して、一定の割合でサンプルし、申請内容に虚偽がないか等を調査しており(ライセンス監査)、ライセンス監査の対象者になった場合は、追加資料の提出が必要になる場合もあります。